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    再現不可能? 明治七宝の美

    • 2017.02.15 Wednesday
    • 13:55

     

     

    今年に入って東京では初めての氷雨の中、毎日文化センターの講座で『並河靖之 七宝 明治七宝の誘惑−透明な黒の感性』展に行ってきました。会場は東京都庭園美術館で、とても寒い日なのにそこそこ来館者があってちょっと驚きました(参加のみなさんはほんとに気の毒でした(*_*;)。没後初めての大回顧展ということもあって、楽しみにしていた方が多いのかもしれません。

     

    東京都庭園美術館  http://www.teien-art-museum.ne.jp/

     

    並河靖之は、明治時代に有線七宝の技とセンスを完成させ、海外にも多数の作品が紹介された工芸家です。会場最奥の新館スペースでは現代の有線七宝の製作工程が紹介されていますが、これを見てから作品を見ると並河の技術とセンスがいかに超絶かということがよくわかります。師匠もおらず材料も乏しい中で試行錯誤し、1代でこの工芸美を完成させ“並河ブランド”を築いたとのことですが、あらためて信じがたい気持ちがわいてきました。

     

    私がいちばん欲しかったのは『四季花鳥図名刺入』。 可愛いサイズといい意匠といい、もちろん美しさや技術の高さと言い、これは現代でも絶対ヒットするアイテムかと思いますが、再現するのは不可能ではないかとも思えます。 ガレなどアールヌーヴォーの作品が急速に飽きられたように、並河の有線七宝もまた1代でそのピークを終えますが、その繊細なさまをみると、あらためて現代に注目されるのがわかる気がします。

     

    今回、19世紀後半の世界のセレブたちが愛好したであろう作品が、アールデコのおしゃれな庭園美術館に陳列されるとのことで、その取り合わせも楽しみにして訪問しました。もう少し展示空間と作品が響き合えばよかったかなと思ったのではありますが、なににせよ大変贅沢な展覧会でした。

    なお、彼の京都の邸宅が記念館として公開されていますので、ぜひお訪ねください。

     

    並河靖之七宝記念館

     

    雨の中でしたが、ティータイムは外苑西通りのお店へ移動。このあたりは結婚式の二次会用のお店が多いようです。

    みなさん、壺やお皿など、思い思いの並河作品を“お持ち帰り”してくださいました。

     

    来月の講座は念願の『ミュシャ展』に行きます。

    ミュシャ(ムハ)もアールヌーヴォーの寵児でありながら20世紀に中ごろには忘れられてしまった芸術家、と言えるかもしれません。しかし彼の後半生は新たな世界を追求してまったく異なる大輪の花を祖国チェコに咲かせました。その風景を見に行ってきます。

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