サンシャワー 東南アジアの現代美術 訪問

  • 2017.10.16 Monday
  • 22:48
『ソーラー:メルトダウン』 の一部 
ホー・ルイ・アン/シンガポール
毎日文化センターのみなさんと国立新美術館と森美術館の共同開催による展覧会『サンシャワー 東南アジアの現代美術』に行ってきました。午前中に国立新美術館に集合して午後は森美術館へ。ランチやティータイムを入れてたっぷり夕方までの長丁場でした。みなさんありがとうございました(^^♪
展覧会では東南アジア10か国、ASEAN(東南アジア諸国連合)の国々で発表されてきた1980年題以降の現代アートを9つのテーマに分けて展示しています。政治的なメッセージの濃い作品があったり、少々ショッキングな表現もあったりするため、いつもの「まずお気に入りを見つける」方法では少しとっつきにくいかなと考え、はじめに全員でいくつか作品を鑑賞してから各自でゆっくり見ていただくことにしました。 
同じアジア地域の国でありながら、経済や観光以外の関心が向きにくいエリアだったASEAN。この展覧会を通して無知だった自分に気付き、考える機会をもらったようなきがします。
話題になった、あるいはプラスリラックスが気になった作品をいくつか紹介しましょう。
(今回は撮影可の作品が多く、動画OKというものもありました。インスタ映えのよさそうな作品も多かったです)



『声なき声』『遺骨の墓地のモニュメント』 FXハルソノ/インドネシア
9枚の指文字のパネルとその文字を示すアルファベットのスタンプが並んでいて、9文字すべてのスタンプを押すとある単語になります。どんな単語になるかは、ぜひ会場で見ていただきたいのですが、最後の右端の指文字を表す手は紐で縛られています。
もう一つは遠目に見ると赤い円筒に見えるモニュメントで、キャンドルをともし写真を祀った小さな箱を積み上げた作品です。
インドネシアで1940年代に起こった中華系ジャワ人の大虐殺をテーマにした作品とのこと。


『ソーラー:メルトダウン』 ホー・ルイ・アン/シンガポール
アーティストがレクチャーしたときの映像を見るのですが、その座席の上に巨大なファンがあって、そのファンをほかの鑑賞者が動かして風を送ることができるというなんとも不思議な構成になった作品です。おまけにその空間の壁にはエリザベス女王の可愛い人形が掛かっています(このページのトップにあげた写真)。一見しただけではそれぞれの関係性がわからないのですが、映像を見ているとなんとなく理解できるきがしてきます。ただし、60分にも及ぶレクチャーの映像ですから全部見ることはできませんでしたが、不思議な空間が普段はきにしていない関係性に気づかせてくれたように感じました。




『来年』 ミン・ウォン/シンガポール・ベルリン
このアーティストは以前に資生堂ギャラリーでみなさんで見て話題になっていて、今回も出展されているとのことで楽しみにしていました。昔の映画や映像などに自分の姿を入れ込んだ新しいレイヤーを加えた映像を見せます。女装も多くその不思議な魅力(どう考えてもオリジナルの女優とは違うのに、なぜかしっくりきてしまう)も捨てがたく今回もつい見入ってしまう映像になっていましたした。写真は白人の男優と重なっていますが、他民族国家シンガポールにルーツのあるアーティストならではの表現でしょうか。ちなみにオリジナルの映画は『去年、マリエンバードで』という発表当時大変急進的な作品として話題になったそうです。



『オブジェクト07』 ヤスミン・ジャイディン/ブルネイ
なんともよくわからない、でも気になった作品という感じでしょうか。アーティストの大切な所有物が綿でくるまれ、さらに砂糖でかたどられ、紐で縛られています。つまり、私たち見る人間は中に何が入っているか分からないのです。この作品からはいろいろなイメージが引き出せると思いますが同時に「でもやっぱりわからない」という気持ちも沸々とわいてきて、引っかかった作品となりました。

 
『誰もいない椅子』 バン・ニャット・リン/ベトナム
みなさんが考え入った作品でした。誰も座っていない散髪屋さんの椅子と鏡があります。鏡に理容師と客の二人の男性が映し出されるのですがそれぞれ北ベトナムと南ベトナムの退役軍人だそうです。言葉もなく髭を剃り、剃られる二人の間の緊張感がこちらにまで伝わる感じでドキドキしてしまいました。なお、この散髪屋の椅子は戦闘機の操縦席を改造したものでした。。。。

『荒れそうな空模様』 フェリックス・バコロール/フィリピン
とてもカラフルな作品で動画撮影もOKでした。金属音で鳴く鳥の声のような音の主は色鮮やかな無数の風鈴です。鮮やかに天井に揺れている様は思わずカメラを向けたくなる風景です。しかし、風鈴も、ここまで密度高く集められ鳴らされると、優雅ではなくなり、ある種の違和感も生まれてきます。アーティストはこの違和感を私たちに感じてほしかったのかもしれません。
『ビッグ・ベン(大きなメンガ)』 ソピアップ・ピッチ/カンボジア
理屈抜きに美しいと感じました。メンガとはカンボジアではポピュラーな(でも高級だそう)な木材で、その素材をグリッド状に編み、グリッドでありながら全体としてはとても柔らかな形を作っています。展示室入ってすぐに登場するので、みなさん(私たちだけでなくほかの鑑賞者も)が一瞬息を飲む感じが私にも伝わってきて心地よい興奮を味わいました。

80組の作品が展示される大規模な展覧会。六本木エリアで2館使って展開するという祝祭的企画です。ぜひみなさんもお運びください!

 

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