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- 2019.06.15 Saturday
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ちょっと前になりますが、五島列島の教会群を訪ねてきました。この旅は、数年前に長崎の外海(そとめ)地方を訪ねたツアーがきっかけで生まれたもので、つぎはぜひ五島の教会も訪ねようと、数年越しで実現した企画なのです。
外海では、教会の美しさもさることながら、ド・ロさんという神父の数々の授産事業の偉業ぶりに驚かされました。なんとかして生活が成り立つようにしたいという、神父の情熱が集落のそこここにしみこんでいるような気がしました。信者の方たちは大変励まされたことでしょう。
一方、五島にはド・ロさんのようなスーパーマンはいないけれど、点在する小さな村落の教会ひとつひとつが公民館のようになって、互いに寄り合い知恵を出し合い厳しい生活を凌いでいた様を強く感じました。教会はそれぞれ本当に小さく、しかも、陸路では辿り着けないような場所にひっそり佇む木造の教会もあるのですが、大聖堂とはまったく趣の違う、教会の原初の姿を見る気がしました。
ところで、長崎の教会の多くは鉄川与助という仏教徒の宮大工さんが建てています。五島にもたくさんありますが、欧米の教会を見たことの無い彼が、神父などから得た知識を元に、試行錯誤を繰り返しながら日本にしかない教会を生み出していった足跡を追うのもまた印象深い旅でした。
なお、外海や五島を訪ねるとなれば、遠藤周作の「沈黙」を読まないわけにはいきません。外海は創作に当たって作家が取材した場所で、絶景ポイントには文学館もあります。行かれる方はご一読をおすすめいたします。
長崎の教会めぐり http://www.nagasaki-tabinet.com/junrei/course/
鉄川与助 http://www1.odn.ne.jp/tetsukawa/
遠藤周作文学館 http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/endou/index.html