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    大塚国際美術館でヨーロッパの旅気分を味わう

    • 2018.07.24 Tuesday
    • 16:09

     

    大原美術館正面玄関脇のロダン「カレーの市民」

     

     

    西日本の豪雨は大変な事態をもたらしてしまいました。倉敷市の大原美術館はコレクションを守るために万全の備えで臨んだと聞きましたが、日本の社会は自然災害への意識を大きく変えなければ人の命も財産も守れない、そんな時代に入ってしまったのだと強く思います。タイムラインを設けて明るいうちから準備しておかないと、夜中の豪雨の中で避難しろと言われても動くことなどできません。それは老人に限ったことではありません。私も経験がありますが、警報や指示などは凄まじい雨音に搔き消されて聞き取れません。犠牲になられた方々のご無念、ご家族のみなさまのご心中は察するに余りあります。

    被災されたみなさまが一日も早く平常の生活に戻られますことを心からお祈りいたします。

     

     

    先週後半、その豪雨に見舞われた倉敷にある大原美術館や徳島の大塚国際美術館などをツアーしてきました(毎日新聞旅行主催)。

    半年も前から予定して楽しみにしてくださったツアーですが、被災地の近くを観光することに躊躇された参加者もおられたことでしょう。私も複雑な思いがありましたが、被災された真備地区と同じ市内とは思えないほど穏やかな倉敷の美観地区には観光客の姿がほとんど見られず(無理からぬことでしょう)、「閑散期よりひどい状況」と地元の方が口々に嘆かれる状況に直面して、申し訳ないという思いと、お邪魔してよかったという思いが交互にわいてきました。ボランティアに入られた方々には本当に頭が下がりますが、観光地を訪問することも支援につながるかもしれません。この夏に瀬戸内の旅を検討しておられる方はご予定の変更前に今一度再考いただけたら幸いです。

     

     

    倉敷、直島とまわり、旅の最終日は大塚国際美術館を半日巡りました。

    ここの大きな魅力はシスティーナ礼拝堂やエルグレコの祭壇衝立の再現などに代表される環境展示ですが、こんな風景も魅力です。

     

     

    いずれもヴィーナス。 左がジョルジョーネ、右がティツィアーノ

     

     

    ジョルジョーネの<眠れるヴィーナス>は、ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館所蔵。 ティツィアーノの<ウルヴィーノのヴィーナス>はフィレンツェのウフィツィ美術館にあります。この二人のヴィーナスを並べて眺められるなんて、この美術館ならでは。ちなみに、左の作品を制作中にジョルジョーネが亡くなったので、ティツィアーノが背景などを加筆して完成させたと言われています。ティツィアーノはジョルジョーネの作品にどんな刺激を受けたのでしょうね! 

     

     

    <快楽の園> ヒエロニムス・ボス

     

     

    続いては、プラド美術館の傑作、ボスの<快楽の園>です。でも、あれれ? 扉が閉まっている!

    そう、これは本家のプラドでも見ることのできない、祭壇画が閉じられた状態なのです。

     

     

     

    一定の時間が経つと、こうして、ギギーと扉が開き

     

     

     

    まず中央の快楽のさまが現れ

     

     

    3幅の祭壇画となって全容が出現するというわけです。

    これ、気づかずに通り過ぎる方が多いようなので、ぜひチェックしていただきたいです。

    扉を閉じた時の、モノトーンの球体の存在感(天地創造のさまを表すともいわれています)にはちょっとゾクゾクっとします。

     

    そのほか、受胎告知の違いを見比べるのも面白く、その調子で一点一点見続けるうちに、ルネサンスとバロックのフロアだけで2時間近く掛かかりました。「2時間でめぐるヨーロッパの美術館旅」というところでしょうか。

     

    秋のアートツアーも、またこちらでご案内させていただきます! お楽しみに♪

     

    追伸:8月の毎日新聞旅行のアートツアーはこちらをどうぞ!

     

    バラエティに富んだ7月のアート旅

    • 2015.08.18 Tuesday
    • 11:39
    ジェームズ・タレル『ブルー・プラネット・スカイ』(金沢21世紀美術館)

    お盆も過ぎましたので間遠な“近況”報告になりましたが、7月〜8月のバラエティに富んだアート旅についてちょっとご報告。。。

    ●那須&宇都宮 〜 藤城清治美術館+石の資料館 
    ●金沢&五箇山 〜 金沢21世紀美術館+鈴木大拙館+福光美術館(棟方志功の愛染苑) ほか
    ●信楽 〜  MIHOミュージアム+佐川美術館
    ●箱根 〜  岡田美術館+箱根ラリック美術館 ほか
    ●信州&能登 〜 豪商の館+一茶記念館+輪島漆芸美術館+南惣美術館+珠洲焼資料館+七尾美術館+能登島ガラス美術館

    こうして挙げると、まるで美術館の幕の内弁当みたいに見えますが、なかなかそれぞれに個性的で
    頭の中では混乱せずにひとつひとつ輝いております!

    なかでも、特筆したいのは、トップの写真に上げたタレルの部屋での体験。

    いままでは直島や妻有もふくめて昼間の訪問ばかりでしたので、“この”時間帯をみなさんと共有することができませんでした。
    今回は美術館に比較的近い宿で、夕食も早めだったので、有志の方(ほとんど全員でしたが!)とご一緒に、食事を済ませて脱兎のごとく21世紀美術館に(タクシーで)走り、タレルの部屋へ直行し、息を詰めてずっと天を見上げました。

    30分ぐら座っていたでしょうか、、、。 この日の日没は19時12分。
    昼間もみなさんで見上げていた空間ですが、この時間帯になると別世界です。
    明るいブルーの空がだんたんと深みを増してきて、やがて吸い込まれるような深い藍色に変わっていきました。
    21世紀美術館のタレルの空は広いので、なにかこう、包み込まれるような感じも受けました。

    みなさん、それぞれになにかしら余韻が残られたご様子で、帰りは全員でブラブラ歩いてホテルへ、、。
    途中、香林坊で思い思いのお茶を飲み、しばし子どものころの遠足のような開放感を味わいました。


    金沢の最終日は鈴木大拙館も訪ねましたが、ここがまた面白い!
    解説はほぼありません。「禅だから、そう簡単にわかってもらっても困る」とインテリが意地悪をしているのでもなさそうです。
    3つの空間それぞれにそれぞれの役割があり、訪問者は鈴木大拙というより、自分と向き合っているのではないか、そういう時間をもらっているのではないかという気持ちになりました。
    そして、人生に「解説」も「解答」もない、、、。 実も蓋もないかもしれないけれど、そんな声を聞いたような気がしました。


    金沢ばかりになりましたので、ほかの館については、また日をあらためて、、、。

    直島日帰りツアーの催行が決まりました!

    • 2015.06.02 Tuesday
    • 18:23


    6月にはいりましたね。 すでに真夏のような5月を経験したあとなので勘が狂いそうですが、夏はいよいよこれからが本番。。。
    ということで、直島への日帰りツアーの催行がきまりました!
    (大阪梅田発・サンケイリビング新聞社リビングカルチャー俱楽部企画、アローズ主催)

    さっそく愛用?のこの本(「直島・瀬戸内アートの楽園」 とんぼの本)を開いて眺めています。
    直島初心者もリピーターも楽しめるおすすめの一冊だと思います。

    ツアーの詳細はこちらのページから↓ご覧ください。
    平日(6月19日)と週末(6月21日)の両日とも催行が決まりました。 
    定員になり次第締め切りになりますのでお早めにお申し込みください。
    お待ちしております!!!

    http://living-cul.com/course/culture/

     

    初夏の武相荘など〜「ちょっと不便な」東京の美術館へ

    • 2015.05.11 Monday
    • 14:22

    風薫る5月。とっても気持ちのよいGW明けの1日、まいたび(毎日新聞旅行)のツアーで東京の美術館めぐりをしてきました。題して「“ちょっと不便な”東京近郊の個性派美術館訪問」、八王子と町田へ、ドア・ツー・ドア感覚で楽しんできました。

    まずは八王子にある「東京富士美術館」。
    500年の西洋絵画史を通覧できる日本ではユニークな場所です。一部屋ごとにテーマが変わるので理解しやすく親しみやすいと思います。最近は西洋の古典絵画の来日が随分多くなりましたが、「テレビで紹介された有名作品だけはよかったけど、ほかにはいまひとつ心が動かない」まま帰ってくる、という方もおられるかも、、、。
    ほかに日本で西洋のオールドマスターズをまとめてみることのができるのは上野の西洋美術館ぐらいなので、このような機会に西洋古典絵画の世界全体を味わうと、次回からは来日展覧会の楽しみ方も変わってくるかもしれません。

    ここで私が今回一番気に入ったのは、ヴェロネーゼ工房の作といわれる「少年と騎士見習い」
    いまにも、扉の向こうから紅顔の美少年騎士がこちらへ入ってきそうな面白みがありました。

    あと、企画展「101年目のロバート・キャパ 誰もがボブに憧れた」も、ジンワリ心を打ちました。
    http://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions.html?exhibit_id=4201504041
    キャパといえば、ノルマンディー上陸作戦(Dデイ)の作品でよく知られていますが、この展覧会では「戦争写真家」というイメージのキャパの素顔というか、人間性の部分を作品を通して探ろうという試みのようです。戦場での戦闘以外の写真もたくさん遺していて、それらを通していろいろと思うところ感じるところがありました。 私の好きなマチスが長い棒を使ってキャンバスに向かっている写真があって、「これって、キャパが撮ってたのか!」と驚きました。

    美術館でランチを食べた後は、すぐ近くの「村内美術館」へ。
    ここは、バルビゾン派のコレクションで有名でしたが、最近展示が変わって、家具店ならではのアレンジが加わったかなりユニークな美術館になりました。

    バルビゾン派の作品(今回はコロー)を豪華な椅子にゆったり座ってみることができるのも魅力ですが(バルビゾン派の作品数は少なめ、、、)、今回驚いたのは超豪華な婚礼箪笥のセット。「雪月花」と題された漆の箪笥は、家が一軒買えるお値段とのこと。東日本大震災で倒れたそうですが、ほとんど痛むことなく、丁寧なもの作りにあらためて感心させられたとのことでした。
    ちょっと不思議な美術館ですが、家具を見に行きがてら、新鮮なアート体験を楽しめると思います。

    余談ながら、この美術館が所蔵していたクールベの作品が、クールベの故郷オルナンの美術館の所蔵になったそうです。とても可愛いがっていた養子を生みの親の元へ帰したような感じでしょうか。。。この作品はフランスの切手にもなっているそうで、村内社長の、コレクターとしての鑑識眼があらためて証明された出来事かもしれませんね。

    ツアーの最後は町田へ。 白洲夫妻の「武相荘」へ、春の展覧会(というか、しつらい?)を見に行ってきました。
    武相荘はとても人気のようで、お茶処のスペースも広げられて、さらに気持ちよく時間を過ごせる空間になっていました。
    新緑が鮮やかな午後、1時間があっという間に過ぎていきました。

    近くでもなかなか訪ねる機会の無い3つの美術館、みなさんゆったり楽しんでくださったようでした。
    (2015.5.8 実施)

    次回は、那須へ、藤城清治さんの美術館を訪ねます! くわしくはこちら↓
    http://www.maitabi.jp/parts/detail.php?course_no=10034

     

    萩・津和野のパンフレットいろいろ

    • 2015.04.03 Friday
    • 03:12
    15:06
    萩と津和野のパンフレットをご紹介。大河ドラマ向けアレンジが効いたコンパクトな萩の町歩きマップを活用。浦上記念館は冊子になったリーフレットがスッキリ。津和野では安野さんの手による街の絵が、なんとも微笑ましく胸いっぱいにさせてくれました。 http://t.co/emp8Sk4uat

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